最近ゴスペルや黒人霊歌を歌う合唱を聞く機会があって、
ずっと以前、友人に誘われて行ったニューヨークはハーレムのゴスペルチャーチを思い出しました。
ハーレムと言えば、昔は治安が悪くて汚くて、観光客が行くような場所では
無かったのですが、当時のニューヨーク市長の大変が努力で、雰囲気は一変!
とても綺麗でこざっぱりとした街でした。
至る所に落書きの代わりに、芸術的な壁画が描いてあって、独特の雰囲気を醸し出しています。
ゴスペルチャーチも、この街の一角にあります。
有名らしく、観光客も結構来ていました。
まずは地元の子供たちからシニアまで、いくつかの合唱団が演奏を披露し、
最後のトリがプロなのか、とても上手な合唱団の登場です。
映画の「天使にラブソング」のような雰囲気で何曲かを歌い、所々で観客(信者というべきか)と共に歌います。
歌っているうちに、熱心な信者さんの中には感極まって失神する人も・・・( ゚Д゚)
最後は居合わせた人たち誰彼構わずハグし、Thank you!Thank you !
を繰り返して、お開きとなりました。
初めての雰囲気に、びっくりするやら圧倒されるやら・・・。
これが「本物の」ゴスペルなのか、と思った次第。
黒人の人たちは今なお厳しい差別に苦しんでいます。
知り合いに聞いた所、親が子供にまず教えるのは、通りを歩くときポケットに手を入れてはいけない、ということなんだとか。
いわれのない疑いをかけられ、どんな目に遭うかわからないから、だそうです。
警察でさえ、安心して頼ることができない、と言います。
神に救いを求めることでしか、生きていけなかった人々の魂の叫び。
それがゴスペルであり、黒人霊歌だと思うのです。
音楽のジャンルの一つだから気楽に歌えばよいのでは?というご意見もあるでしょうが、
その魂を知らずに、または知ろうともせずに、形だけ真似して歌っているのを見ると、
表現は悪いですが「日光猿軍団」を連想してしまいます💦
せっかくゴスペルや黒人霊歌を歌うなら、ぜひこういった人々の歴史や心情にも心を寄せて
欲しいと願います。
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